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小林よしのり
2018.9.21 10:05日々の出来事

ワークシェアリングに賛成する奇特な人

門下生の中に、「ワークシェアリング」という方法を
簡単に受け入れている者がいることに驚いた。
なんという奇特な人物だ。

従業員を2倍にして、賃金を半分にしたいというのは、
経営者の理想だ。
わしだって、楽になるからそうしたい。
できれば正社員をゼロにして、非正規だけで、いつでも
クビにできれば、もっと都合がいい。
最近の経営者はそれを実行しているが、わしにはそれが
出来ないから困っている。

「ワークシェアリング」とは、給料30万円を15万円
にするということだ。
20万円を10万円にすることだ。
それで我慢が出来るのか?生活できるのか?
ますます結婚したくても出来ないという者が増えて、
また少子化が進むのではないか?

言っておくが欧州では「ワークシェアリング」を受け
入れる人が多い。
欧州人は労働を苦役と思っているから、給料が少なく
ても、休みの方を選ぶ。
そこは日本人とは違うのだ。

よしりん企画では、誰もそれを望まない。
秘書に向かって、わしが「そんなに忙しいならもう一人
秘書を雇おうか?」と言うと、「私の仕事が誰にでも
できると思っているのか!?」と怒り出す。

我が社では、誰も自分を交換可能な部品とは思っていない。
「ワークシェアリング」を言う人間は、自分が交換可能な
部品と思っているのだろう。
部品の値段を半分にして、部品の数量を2倍にしてくれ
と主張している。
実に奇特な人だ。謙虚な人だ。
日本人も欧米化が進んだのかな?

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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